拡大
実際に鹿児島イベント情報事務局が現場で撮影した写真です(全5枚)。写真をクリック(タップ)すると大きく表示されます。
鹿児島市の宝山ホールで開催された、劇団四季ミュージカル『コーラスライン』鹿児島公演を観劇してきました。会場に着くとロビーには公演ポスターや当日のキャストボードが並び、開演前からかなりのにぎわい。客席も見た限りではほぼ埋まっていて、満席に近いように感じました。
今回の『コーラスライン』で特に印象に残ったのが、舞台のシンプルさです。大掛かりで派手な舞台装置はほとんどなく、舞台上には一本の白いラインが引かれているだけ。劇団四季というと華やかなセットを使った作品も多いですが、この作品はむしろ余計なものを削ぎ落とした構成になっています。その分、出演者一人ひとりの表情や歌、ダンス、そしてそれぞれが語る人生に自然と集中できました。
物語は、ミュージカルの舞台に立つことを夢見るダンサーたちが、オーディションの中で自分の過去や悩み、舞台への思いを語っていくというもの。一人ひとり違う人生があり、それを知ったうえで最後の「ONE」を見ると、単なる華やかなフィナーレではなく、それぞれの人生が最後に一つの舞台へ集約されていくように感じられました。
そして、やはり「ONE」は本当に名曲です。曲の華やかさはもちろんですが、出演者がそろって見せるダンスも印象的で、観劇後に思わず振り付けを真似してみたくなるほどでした。それまで一人ひとりの個性や人生を描いてきたからこそ、全員が同じ衣装で一つの動きを見せるラストには独特の美しさがあります。
一方で、少し残念だったのは、劇団四季の専用劇場で観る公演のようにオーケストラが入っていなかったこと。全国ツアーという公演形態を考えると仕方のない部分だと思いますが、「ONE」を生のオーケストラ演奏で聴けたら、さらに迫力があっただろうなとも感じました。
派手な舞台装置に頼らず、一本の白いラインと出演者の歌・ダンス・演技で最後まで魅せる『コーラスライン』。最初はとてもシンプルに見える舞台が、物語が進むにつれて少しずつ違って見えてくるのも、この作品の面白さでした。最後の「ONE」まで観終えたときに、タイトルの「コーラスライン」の意味がより深く感じられる、印象に残る鹿児島公演でした。
開催場所マップ